
<五感のワークショップ・これまでの活動>
ノンフィクション作品『五感喪失』(山下柚実著 文藝春秋)では、
現代社会が「五感」をいきいきと使う暮らしをいかに喪失しまっているか、を取材執筆しました。
自分の身体に穴を開けまたメスを使って皮膚に絵を描く若者、
味覚がわからなくなった人々、平衡感覚をあえて攪乱するテーマパークに集う人々……
自分の身体や精神の荒廃を、バランス良く調整しようとし、
人々は「五感」を頼りに「安らぎ」や「癒し」を求めてさまよいはじめている、そんな風景が見えてきたのです。
『五感喪失』を出版すると、今度は読者の方から、「子どもたちの五感は大人よりももっと危機にあるのではないか」という反響が寄せられました。
その声に導かれて、今度は子どもたちの身体・感覚の現場を取材することになりました。
幼い頃から積み重ねていく多様で複雑な感覚の経験の大切さと、五感を日々生成していく環境を急速に喪失してきた現代社会の危うさを
『五感の故郷をさぐる』(東京書籍)にまとめました。
続けて、暮らしの中で五感をいきいきと使う提案をテーマに『五感生活術−眠った私を呼び覚ます−』(文春新書)を出版。
日常生活の中で感じることのできる五感の豊かさ、経験を土台にして発見していくことの大切さを、具体的に提案しました。
こうした五感をめぐるレポートや提言をふまえ、山下柚実と仲間たちで「五感生活研究所」を設立しました。
当面、二つの領域を研究と活動の対象にしています。
1】社会で発生している事件や出来事、注目をあつめている流行や現象などを
「五感」という窓口/視角から眺め、分析していくこと。
2】日常生活を、心地よく豊にしていくための「五感生活術」を提案していくこと。
五感生活研究所では、企業、学校教育関係者、PTAなどの方々を対象にして
五感をめぐる社会状況について取材現場からの報告や「五感/感性」が重視される時代についての講演と、
五感体験を取り入れたワークショップ活動を実施しています。
葛飾区奥戸小学校PTA
富士通管理職研修セミナー
全国養護教員大会・高知県
日本アロマテラピー協会・会員のつどい
熊本県学校保健会養護教諭部会
京都府相楽郡学校保健大会、
京都精華大学企画・舞鶴市「五感を育てる」シンポジウム等々の他、
各地で講演・ワークショップ活動をしてきました。
ご要望があれば今後も随時、実施していく予定です。
<ワークショップの内容の事例>
大手企業の部・課長候補者を対象にした研修講座では、こんなメニューを実施しました。
●参加者の自宅から講演会場までの道のりの途上で、「どんな匂いが、何から、何処から発しているのかを観察する」という課題。
●「果実の香り」「合成のフェロモン液」「天然のフェトンチット」を散布した匂いの嗅ぎ分け。
●中に手を入れて、中味をあてる「触覚と記憶」の連結作業。
●水のしたたる音を聴きながら、音からかつての記憶をたぐりよせる試み。
etc
<使用するテキスト事例・五感を育てるメソッドシリーズ>は
こちらをクリックしてください。
<参加者の感想>
○普段いかに視覚に頼った生活をしているか、ということが分かった。
同時に普段十分に使っていない嗅覚、触覚などを使うことによって、新たな道が開けることがあるのでは、ということを感じた。
○日常の生活であまり意識していない五感について、実際に体験し、大変有意義であった。
○我々の五感のジェネレーションギャップは自分の身の周りでも感じていたが、自分の感覚以上に変化が進んでいることにショックを受けた。我々の子供の世代が消費の中心になる時代に、彼らの感覚に訴えかける製品を供給していけるのか、深く考えさせられた。
○五感を普段は十分に使用していないことに気が付いた。五感を意識すると、多様なコミュニケーションとして活用出来る点と、第六感へのプロローグになる点を学んだ。